不動産 融資 審査 金融機関

不動産の融資の審査を金融機関の立場からお話します。

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不動産の融資の審査を金融機関の立場から、その進め方について
話していきたいと思います。

 

融資手続きの原則はだいたい9ステップに区分されており、各金融機関で
大きな相違点はないと思われます。

 

それに伴って、基本的な進め方とその流れをイメージしておいて、各金融機関で
異なるところを補完していく方が頭の整理が可能となって理解しやすいのでは
ないでしょうか。

 

1)融資可能性の判断 2)金融機関の選定 3)事前融資審査 4)融資本審査
5)融資承認・適合証明書の取得 6)金銭潤費貸借契約 7)つなぎ融資
8)融資実行1(住宅ローン) 9)融資実行2(リフォームローン等)

 

私たちが第一に見極めるのは、買主が貸出を受けることができるかどうかです
(@融資可能性の判断)。

 

この部分は、買主の「月ごとのキャッシュフロー(収入−支出)がいか程有るのか(属性)」
をもって、判|断することになります。
金融機関の立場で見て「この方は融資を返済できる人か?」と判断する習慣をつけましょう。

 

 

住宅の内見も終わり、買主が買取の検討をしだしたら、推薦する金融機関の選定
(A金融機関の選定)に入ります。
その選定プロセスは、次の行程で進行させていきます。

 

●買主の希望 ●物件の諸条件 ●属性・理由・返済履歴・担保の判断結果
●返済比率と借入金の確認 ●金融機関の選定ひとつひとつについて、
簡単に解説していきましょう。

 

第一段階は、買主の希望が基本条件です。

 

例えて言えばフラット35を利用したいようであれば、それを土台に金融機関の
選定を行います。
引き続き、物件の諸要件も必要不可欠です。

 

主に建物の延床面積、土地面積の最低限度、建築基準法の適法性、所有形態などが
挙げられます。

 

例えて言うならマンションで専有面積が30u未満であるとか、戸建てで土地の面積が
40u未満のケースでは、融資対象としてNGとなる金融機関が存在しています。

 

またフラット35ですと、「適合証明書」の取得が絶対必要ですので、入手が困難な物件は
審査から外さ無いといけません。

 

このあたりまで来ますと、聞き取りを行った買主の1)属性、2)理由、3)返済履歴、
4)担保の強弱、をトータルで評価し、銀行ごとに違った返済割合をもとに
借入可能額を割り出します。

 

その結果をもって金融機関を決定していくというわけです。

 

物件の購入を決断したら売買契約前に事前融資審査を実行いたします(B 事前融資審査)。

 

審査書は、一般的にはA4〜A3サイズの用紙2枚が1セットで、1枚目は審査申込書、
2枚目は個人信用情報の同意書であることが多いと思います。

 

金融機関は1枚目の融資審査書のみで審査を実行しますから、出来る限りきちんとした
記載に留意します。

 

ただし、審査上さほど影響が生じない数値、たとえば年収のひと桁台や居住年数、
一定以上の勤続年数に関しては、大まかな数字であっても支障ありません。

 

2枚目の個人信用情報の同意書は、金融機関が買主の借入返済履歴書を
信用情報機関にチェックすることに関しての同意書です。

 

これに署名押印すると金融機関は買主が現在での借入中の融資や、延滞や事故の実情を
把握することができるようになります。

 

とにもかくにも、いまある借入れはあらいざらい把握されますから、事前融資資審査申込書の
1枚目には、現在借入中のローンなどはすべて記帳しておくのがルールだと言えます。
事前融資審査申込書は身分証明書、収入証明書、物件資料などと合わせて提示します。

 

普通であれば、1週間前後で結果が出ます。この事前融資審査で承諾とされた時に、
記載した項目に大きく違うところなき場合はそのまま本審査も承諾となるに違いありません。
私の事例ではほぼ パーフェクトに、大抵は8〜9割は可能であるというデータがあります。

 

とは言っても、ネットバンクなど限られた金融機関では、事前審査の時点では個人信用情報の
リサーチをやらないため、本審査で初めて借入れがあることが判明し、審査の結果として「否決」
になるケースがあります。

 

事前審査の結果をかなり割り引いて見込んでおいた方が良いでしょう。
フラット35など事前審査の制度が無い融資商品も見受けられます。

 

そのような時は@最初に本審査を行う、A事前審査がある融資商品で審査を開始する、
という2通りのシステムで対応します。

 

事前融資審査しないといった方法も存在するでしょうが、もしも融資が期待できない場合、
売買契約が済んだ後の解除手続きが手間がかかりますから、その件に関しては回避するのが
ベストだと思います。

 

融資事前審査時のポイントは、「準備を行ってから審査書を提示する」「幾つかの金融機関に
同時に申請しない」「買主や物件に特殊な事情を持つ場合は補足材料を提出する」
「買主に健康問題があるか否かを把握する」の 4点です。

 

ともかくあなたに意識して頂きたいのは、金融機関は資金を貸すというポジションで審査を
始める以上、リスクと想定される暖昧さや不明瞭さを好まないということです。

 

そんな理由から、審査で審査上必要不可欠な点に空白がいっぱいある場合や、
問いあわせに対する解答があやふやだったりすることによって、リスクと天秤にかけ
「今回に関しては見送った方がいいか」と判断されることになります。

 

こうなってしまわないように、準備が足りない状態で審査書を出すことが無いよう、
審査の申込前の吟味を習慣化します。
また、複数の金融機関に同時審査書を出さないのも必須条件です。

 

他の銀行などで二股をかけられている貸出の審査に、どの程度まで調査員が本気で
ことに当たるかは、容易に理解できると考えます。

 

特に審査上ボーダーライン上の買主に関しては「手間が掛かる審査をして融資の決裁を
得たところで、辞退される事があり得るなら、初めより行わない方が利口」と判断して、
「難しいですね」に見舞われるおそれがより高くなると言えます。

 

そういうわけで、基本的には一度審査をお願いしたら、その金融機関から融通して貰うと
決定した方が、収穫に結び付くこと請け合いです。

 

また、買主や物件に特殊な事情がある場合、審査書を単にFAXするのみではなく、
予めその状況を金融機関へ伝えておき、審査が有利に転じる補足材料を提出して
おくことをおすすめします。

 

融資事前審査の承諾後、売買契約を交わしたら今度はC融資本審査へと移行します。
それ相応の結果は事前審査で出ていますので、「記入データの書類的な裏付け」
「金融機関内部での手続き」「保証会社の審査」「団体信用生命保険の審査」
とでもいうべきセレモニー的な色あいの濃いプロセスのようなものです。

 

ここでは、事前審査書の記入情報の資料的裏付けが重視されるポイントです。
同時に買主に準備して頂く資料は多数になると思われます。

 

そういうわけで、融資本審査時のポイントは、売買契約書で定めた「いつの時点までに融資の
賛同を入手して下さいね」という融資承認期日までに必要書類を取り揃えて本審査書と同時に
提出すること、つまり日程調整となると言えます。

 

融資承認取得期間は契約日から1カ月程で設定する傾向が高く、うち約2〜3週間は本審査で
時間が取られるから、買主にはできるだけ早く書類集めに動いて頂くようにします。

 

融資審査と同時並行で団体信用生命保険の審査も実行しますが、これは審査書の提出時に
ある程度は結論が判定できます。

 

公庫の団体信用生命保険では、告知事項として、「最近3カ月以内に医師の治療投薬を受けた」
「過去3年以内に指定した病気(脳卒中・がんなど)で手術を受けた、または2週間以上にわたり
医師の治療・投薬を受けた」「手足の欠損または機能に障害がある、または背骨・視力・聴力・
言語・そしゃく機能に障害がある」に相当する3点を提示しております。

 

告知事項3点100%が「無し」なら審査否決はないはずです。
それに対し、“あり”のケースでは、必ずしも否決にはならないとの説明書きは
あるのですが、否決の準備も行っておいた方が確かです。

 

仮に、否決に見舞われたケースでは、「団体信用生命保険が任意加入の融資商品
(主にフラット35)を利用する」「引き受け生命保険会社が異なる融資商品を持つ
金融機関で進める」「他に収入がある家族がいればその人を借主として申し込む」
という3つのアプローチで対処していくことになります。

 

金銭消費貸借契約は買主がお金を借りる契約です(E金銭消費貸借契約)。
ここでは金融機関からの通知そのものを買主に連絡すればオーケーです。

 

気をつける点は、金融機関がオープンしているウィークデー日中での手続きが必要なことと、
融資実行日から中2営業日以前までに手続きをしなければならない点です。

 

また、購入先物件の新住所で登記をするのだとしたら、新住所の住民票や印鑑証明書の
提示が要求されますから、買主へ調整して契約締結前に住所移転手続きを始めて頂きます。
なお、金銭消費貸借契約には融資実行日を記載することになります。

 

それを受けて売主・買主間の日程の確認や、金融機関での手続き場所の空き状況などを
最初に確かめて調整しておくことをおすすめします。

 

融資条件には、おおむね火災保険の付与が金融機関から要求されるのです。
その際には融資実行時に、「火災保険申込書(写)」「保険料支払いの領収書(写)」を
金融機関へ提出しないといけないのです。

 

買主に火災保険の商品検討や手続きをやって頂きましょう。
その際に、「中古物件の場合は“水漏れ”特約を入れる」「川沿いや低地の場合は
“水災”特約を入れる」など、不動産業者だからこそできる着眼点に立って提案を
行なってあげると感謝されるはずです。

 

融資手続きの最後は融資実行(Fつなぎ融資、B融資実行1、H融資実行2)と
所有権移転登記です。
今回は融資の進め方に照準を合わせて説明します。

 

融資実行の流れとしては、まず、所有権移転抵当権設定などの登記手続きを行います。
次に、司法書士からの確認を受け、振込伝票(売主名で売主名義の金融機関へ)や
払戻伝票(買主)を記載して頂いて提示します。

 

さらに、火災保険の申込みなど融資条件をクリア後、融資実行になると言えます。
融資実行後は、いったん買主の利用金融機関の口座に貸出金が入金されますので、
融資金を他の売買代金と合わせて売主の指定口座へ振り込むか、あるいは、
現金(預金小切手)として出金して手渡す、といったサイクルとなります。

 

その後、司法書士が法務局へ登記手続きを行えば終わりです。
不動産業者は買主に対して当日までに、必要書類を案内し、融資金も含めた
売買代金の支払方法に関し確かめます。

 

また、売主には別々に入金する際に希望する金種(振込、現金、預金小切手)を確認します。
振込みの場合は振込先金融機関と口座番号を教えてもらって、手続きの流れを整理していく
というわけです。

 

手続きは金融機関の営業時間の関係で平日の13時までには行います。
これは、17時には閉まる法務局への登記書類の提出時間から逆算したものです。
一般的には、午前中に行います。

 

取引自体は約30〜40分程度で済んでしまうのですが、金融機関内部での買主から売主への
振込手続き、そして振込先の売主側金融機関での着金確認に時間を取られることが多く、
約1時間半〜約2時間は準備しておくべきところです。

 

特に月末など月の最終週は振込手続きが多いことから時間がかかると思いますので、
余裕を見ておく必要があります。

 

基本的には、買主の振込金が売主側金融機関へ着金するまで待つことが重要ですが、
売主側に抵当権債務の返済H と抹消がない場合は、売主の許可があれば振込済の
振込伝票が金融機関から出た時点で、終了とすることだってできます。

 

書類を右から左に流すだけでは審査は通らないので、ここは、徹底した準備が必要だと言えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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